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juin 26, 2007
左利きの人が左利き向け道具が使えなかった件

先日、100円ショップで左利き用ハサミを見つけたので、思わず買ってみた。
写真に見えるように、普通のハサミ(握りが黒い方)に対して刃が逆に組まれている。
左利きから無理に矯正させられた人間として、ハサミには幼少の頃苦しめられた記憶がある。苦節30数年、初めて自分を差別しないハサミに出会ったことが嬉しくて、ワクワクしながらその辺にあった紙を切ってみた。
・・・切れねぇ(涙)
ジョキジョキと切れるかと思いきや、スカスカと刃が空振りする。長年の経験がハサミを使うときの指の擦り合わせ具合をまるっきり逆にしてしまっている。
普通のはさみに持ち替えてみる。
快適に切れる。ハートマークだって自由自在だ。
注意深く指の動きを観察してみると、親指の第二関節で引っかけ手前に引っ張る力を加えながら、もう一方の刃を人差し指の腹で押して刃に力を加え、摺り合わせる動きを作っているようだ。
これが逆だとすると、もしかしてハサミって、本当は親指の方は押すように出来ていたのか!初めて知ったよ・・・。
同じような理由で、僕は多分左利きでありながら左利き用の缶切りも切れないんじゃないかと思う。僕にとって缶切りは押しながら前進するものだからだ。
財布にしても冷蔵庫にしてもデジカメにしても、右利きの意識もしないようなところで左利きは常に苦しめられている。でも、体が対応していつのまにか適合させてしまうのが凄い。そう考えた瞬間、過去の忌まわしき経験が、それほど不幸なこととは思えなくなった。しなくていい努力、といわれればそれまでだが、それを気が付かないレベルまで暗黙化してくれる身体に、むしろ感動した。
"道具を使えるようになることは、道具を自分に組み込むことであると同時に
、道具に自分をそわせ、その構造に組み込まれていく過程でもある"というようなことを、ある哲学者が言っていた。
そういう人間の柔らかさが最近気になる。
投稿者 kamihira : juin 26, 2007 11:01 PM
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